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Fractional CFOM&A Advisory

FCFF(企業フリー・キャッシュフロー)

Free Cash Flow to Firm

読み: えふしーえふえふ

定義

FCFF(Free Cash Flow to Firm, 企業フリー・キャッシュフロー)は、支払利息を控除する前に、事業本体が生み出す現金。債権者(有利子負債)と株主の両方に分配できる原資であり、「その会社が無借金だったら稼ぐ現金(Unlevered)」と読み替えると直感的。

FCFF = NOPAT + 減価償却費 − 設備投資 − ΔNWC

等価な変形として、EBITDA から直接書くこともできる:

FCFF = EBITDA ×(1 − t) + 減価償却費 × t − 設備投資 − ΔNWC

(t は実効税率。減価償却費の税シールド分「D&A × t」は現金として残るので足す。ここの符号ミスが実務で頻出する。)

数値例(3通りで一致を確認)

EBITDA = 200、減価償却費 = 50、t = 30%、設備投資 = 40、ΔNWC = 10 のとき:

  • NOPAT 経由:NOPAT =(200 − 50)× 0.7 = 105。FCFF = 105 + 50 − 40 − 10 = 105
  • EBITDA 直接:200 × 0.7 + 50 × 0.3 − 40 − 10 = 140 + 15 − 40 − 10 = 105

どちらでも 105 で一致する。

実務上の論点

  • DCF の分子は FCFF、割引率は WACC。WACC には既に負債コストが織り込まれているため、利息を引いた「会計上の FCF(営業CF+投資CF)」を分子に流し込むと、分子・分母で資金調達コストを二重控除して企業価値が不当に低くなる
  • **資本構成に中立(Unlevered)**なので、借入の多寡が異なる会社どうしでも事業の地力を素直に比較できる
  • 「EBITDA = 現金」ではない。設備投資が重い、または急成長で ΔNWC が膨張する事業では、EBITDA が高くても FCFF がマイナスになりうる

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