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M&A AdvisoryFractional CFO

EV/EBITDA倍率

EV/EBITDA Multiple

読み: いーぶいいーびっとだーばいりつ

定義

EV/EBITDA 倍率は、企業価値(EV)を EBITDA で割ったマルチプル(評価倍率)。「この会社は EBITDA(≒本業の稼ぎ)何年分の値段がついているか」を表す。EV = 800、EBITDA = 100 なら 8.0 倍

分子 EV は債権者+株主に、分母 EBITDA も利払いの利益として債権者+株主に帰属する。帰属先が揃うため、株価 ÷ EBITDA のような整合性違反にならない。これが PER にない強み。

なぜ実務のデファクト標準か

  • 資本構成の差を吸収:借入の多寡が違う会社どうしでも、EV というレバレッジ中立の水準で比較できる(PER はレバレッジで歪む)
  • 償却方針の差を吸収:減価償却を足し戻すため、耐用年数の置き方の違いに左右されにくい

弱みは、設備投資(capex)の重さと税の差を無視すること。設備が重い会社ほど EBITDA が「盛られて」見えるため、EV/EBIT や EV/(EBITDA − capex) で補うのが定石。

数値例:LTM か NTM かで景色が変わる

同じ会社・EV = 1,000 でも、分母をどの期間で取るかで倍率が動く:

  • LTM(直近 12 か月実績)EBITDA = 100 → 10.0 倍
  • NTM(今後 12 か月予想、25% 成長)EBITDA = 125 → 8.0 倍

成長企業ほど forward(予想)倍率は trailing(実績)倍率より低く出る。比較する全社で期間を統一することが最重要。

新リース会計基準による比較可能性への影響

IFRS 16、および日本の新リース会計基準(企業会計基準第34号、2027 年 4 月以後開始年度から強制適用)では、オペレーティングリースがオンバランス化され、賃借料が償却費・利息(EBITDA より下)へ振り替わる。結果、EBITDA が見かけ上増え、リース負債の分だけ有利子負債(=EV)も膨らむ。J-GAAP 企業(オフバランス)と IFRS 企業(オンバランス)が混在するコンプスでは EV/EBITDA が直接比較できないため、EV/EBITDAR(賃料控除前で統一)等で整合を取る。

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