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M&A Advisory
公開買付(TOB)
Tender Offer Bid (TOB)
読み: こうかいかいつけ
定義
公開買付(Tender Offer Bid, TOB)は、上場会社の株券等を、市場外 で 不特定多数の株主 から 一定価格・一定期間・一定数量 買い付ける方法。金融商品取引法 第 27 条の 2 以下に規定された手続きで、TOB 開始時には公開買付届出書を提出し、買付期間中の応募状況を一般株主に公開する。
「不特定多数 + 市場外」の組み合わせが TOB 規制を発動する核心。少数の特定相手からの相対取引は TOB 規制対象外。
TOB が義務化される主要場面
- 市場外で 3 分の 1 超を取得する場合(金商法第 27 条の 2 第 1 項第 1 号等)
- 市場内取引でも、急速な買付(3 ヶ月以内で 10% 超かつ 5% 超を市場外取得を含む)の場合
- 発行者自身の自己株式公開買付(不特定多数の自社株主からの買付)
TOB の主な類型
| 類型 | 主体 | 性質 |
|---|---|---|
| 友好的 TOB | 戦略的買収者・PE ファンド等 | 対象会社取締役会の賛同を得て実施。日本の TOB の大半 |
| 敵対的 TOB | 同上 | 対象会社取締役会の反対を押し切って実施。買収防衛策との対峙 |
| MBO(経営陣による買収) | 対象会社経営陣 + PE | 上場廃止・非公開化目的。利益相反管理が中心論点 |
| 自己株式 TOB | 発行会社自身 | 自社の流通株を市場外で買い戻す。資本政策手段 |
実務上の論点
- 公正性担保措置:対象会社取締役会は特別委員会の設置、独立 FA の起用、複数の株式価値算定書取得、MoM(Majority of Minority)条件の検討等で公正性を担保する。経産省 「企業買収における行動指針」(2023 年 8 月 31 日) が原則論を整理
- 大量保有報告制度との連動:TOB 開始は 大量保有報告書 で「経営支配権の取得」を保有目的として明示することと併せて行われる。改正後の 重要提案行為等 範囲明確化の影響も受ける
- クリアランス取得:海外 PE 主導のクロスボーダー TOB は各国競争法・安全保障規制のクリアランス取得に時間を要し、TOB 開始から成立までのスケジュールが複数回後ろ倒しになるケースが頻発