← Glossary
M&A Advisory
基本合意書(LOI)
Letter of Intent
読み: きほんごういしょ
定義
基本合意書(Letter of Intent, LOI)は、M&A 取引の早期段階で、主要な取引条件について当事者の意向を文書化する合意書。MOU(Memorandum of Understanding)、Term Sheet も同義で用いられる。
典型的な記載項目:
- 対象会社・取引スキーム(株式譲渡・事業譲渡・合併・会社分割等)
- 取引対価(金額・支払方法・調整条項)
- クロージング目標日
- デューデリジェンスの実施
- 独占交渉権(Exclusivity / No-Shop)
- 秘密保持
- 取引費用の負担
- 法的拘束力の範囲
法的効力に関する論点
法的拘束力を持つ条項と持たない条項を明確に区分することが、日本法・英米法とも共通する最重要ポイント。一般に、秘密保持・独占交渉権・費用負担・準拠法は法的拘束力を持たせ、対価・スキーム等の主要条件は拘束力を持たせず「今後の協議事項」とするのが標準。
区分が曖昧な場合、裁判所が LOI 全体を契約成立と認定するリスクがある。実務では “Binding Provisions” と “Non-Binding Provisions” を明示的にセクション分けする。
CFO・経営者視点での論点
- 独占交渉権の期間設定が交渉力を左右する。売り手は短く(2〜3ヶ月)、買い手は長く(4〜6ヶ月)したい。DD の物理的所要期間とサイン目標から逆算する
- LOI 段階で合意しておくべき項目。価格レンジ、スキーム、主要な CP(例:独禁法クリアランス)、ブレークアップフィー、競業避止——これらを後回しにすると、DD 完了後に再交渉で時間を失う
- LOI サイン前の社内承認。LOI は非拘束的な項目でも、取締役会の決議事項にすべきかは、案件規模と経営判断重要性で判断する